お口と全身の健康の関係について
「歯周病が全身の病気に影響する」と言われているのは、お口の中の細菌や細菌が出す毒素が、血液を通して全身に運ばれていくからです。
通常は、細菌や細菌が出す毒素は、口の中の粘膜によって阻まれているため体内に侵入することができないのですが、歯周病によって歯周ポケットが深くなると、歯肉が腫れたり内側がただれて傷などができます。そこから、細菌などが入り込んで、全身に悪影響を及ぼしていくと言われています。
因果関係が明らかになっている疾患もあれば、解明中のものもあります。しかしながら、お口の機能を使い食事・栄養を摂取する私たちにとって、お口の健康がさまざまな病気に関与していることは確かと言えるのです。
自宅でできる口腔ケア
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛要請などがあり、自宅で過ごす時間が増えた方も多いことでしょう。すぐに実践できる口腔ケアポイントについてご紹介します。
寝る前に歯磨きを!
睡眠中は唾液が出にくくなり、口の中で細菌が繁殖しやすい環境となります。虫歯・歯周病予防に、寝る前の歯磨きは特に効果的です!ゆっくり時間をかけて磨きましょう。
フッ素配合の歯磨き剤を利用する!
フッ化物配合歯磨剤の予防効果は、世界的にも数多くの調査があり報告数が最も多い予防率は30~40%です。また、成人・高齢者の根面むし歯に対して67%の予防効果が報告されています。(参照:厚生労働省e-ヘルスネット)現在は市販の歯磨き剤の中でも、高濃度フッ素配合のものがあります。積極的に利用しましょう。
舌の汚れも落としましょう!
歯や歯茎だけでなく、舌にも、細菌・食べかす・口腔粘膜のはがれた上皮などが付着しています。これらは、口臭の原因にもなりますので、舌の汚れを落とすこともおすすめします。舌の汚れを落とす、ソフトな専用ブラシ「舌ブラシ」もあります。
歯科医院での口腔ケア
他のページでも紹介していますが、歯科医院の口腔ケアでは、皆様がご自宅でのセルフケアを正しく行うために、歯磨きの仕方をアドバイスしています。セルフケアアイテムの選び方もお教えしています。
それから、歯のクリーニング(PMTC)では、ご自宅での歯磨きで落としきれない歯の汚れ(歯垢や歯石)を歯科医院での専門の器具を使って、キレイに落とします。
今だからこそ、ご自身の口腔ケアを見直してみてはいかがでしょうか。正しく丁寧な口腔ケアの継続は、虫歯・歯周病の予防、そして全身の健康へとつながります。正しい口腔ケアを実践するために、どうぞ歯科医院をご活用ください。歯科医院では感染予防に細心の注意を払い、診療を進めております。